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更新日 2026-09-05

AI経由の流入をGA4で計測する方法

要約

AI経由の流入とは、AIアシスタントからの訪問として識別できるWebサイトへのアクセスです。まずGA4の「セッションのデフォルト チャネル グループ」で AI Assistant を確認し、「セッションの参照元/メディア」で内訳を調べます。ランディングページと重要なキーイベントを AI検索の可視性指標と並べて評価してください。記録された訪問、観測された引用、購入は、それぞれ別の事象です。

マーケティングチームが知りたいのは、AIがブランドに言及したかだけではありません。計測できる訪問が適切なページに届き、有益な行動につながったかも重要です。このガイドでは、言及をクリックと見なしたり、参照元不明の直接流入をすべてAI由来と判断したりせずに、レポートを組み立てます。

以下の手順は、2026年9月5日に確認したGoogle Analyticsの公式ドキュメントに基づきます。「AI流入はすべて独自の参照元ルールで抽出する必要がある」という以前の案内だけでは不十分なため、標準チャネルから確認します。

AI経由の流入は何を表すのか

レポートでは、次の3つの証拠を分けて扱います。

  • 回答内での可視性: 観測した回答がブランドに言及した、またはページを引用した状態です。引用モニタリングで調べる対象です。
  • 参照元を識別できる訪問: AI由来の参照元やチャネルを持つセッションが分析ツールに記録された状態です。
  • ビジネス成果: 有効な問い合わせや購入など、定義した行動を訪問者が完了し、レポートのアトリビューションルールに従って集計された結果です。

これらは自動的につながりません。引用リンクがクリックされないことも、別のチャネルから後日再訪することもあります。分析ツールから、その訪問の直前に使われたプロンプトや回答を特定できるとは限りません。不明な部分を残し、証拠のない顧客行動を補わないことが大切です。

英語の「AI referral traffic」はAI由来の訪問を表す一般的な呼び方です。すべての訪問がGA4の Referral チャネルに入る、という意味ではありません。

GA4標準のAI Assistantチャネルから確認する

「レポート → 集客 → トラフィック獲得」を開きます。プロパティによってメニュー構成が異なるため、表示が違う場合はトラフィック獲得レポートを探してください。「セッションのデフォルト チャネル グループ」を選び、終了済みの期間を指定して AI Assistant を確認します。必要に応じて比較やフィルタで絞り込みます。

Googleの現在の定義では、認識されたアシスタント流入が AI Assistant に分類されます。GoogleのAIによる概要とAIモードは Organic Search に含まれます。 AI Assistant の合計を、あらゆるAI検索体験からの流入総数として扱わず、数値の横に対象範囲を記載してください。

メインディメンション横の + から「セッションの参照元/メディア」を追加します。表内の検索欄に AI Assistant と入力すると、表示する行を絞り込めます。今回の問いにはセッション単位のディメンションを使います。初回ユーザー獲得は、その人を最初に獲得した経路を示すため、今回の訪問経路とは異なる場合があります。

GA4の表にAI Assistantチャネルと、セッションの参照元/メディアのchatgpt.com / ai-assistantを表示。指標の数値は非表示。
GA4の英語画面。表内検索をAI Assistantに設定し、セッションの参照元/メディアを追加しています。アカウント情報とグラフは切り取り、指標の数値は隠しています。表示されているのは実際に観測した参照元の一例で、アシスタントの全一覧ではありません。画像を選ぶと拡大できます。

期間、プロパティのタイムゾーン、チャネル定義、フィルタも記録します。両期間で同じルールを使って初めて、有用な比較になります。

カスタムグループを作る前に参照元を確かめる

標準チャネルが使える場合も、参照元の行を確認しましょう。過去のデータを理解し、想定と異なるチャネルに入った参照元を調査する助けになります。

参照元を詳しく見るには、探索で「セッションの参照元/メディア」と「セッション」を使います。対象顧客が利用するアシスタントについて、記録された値を確認してください。ドメインの例は chatgpt.comperplexity.aigemini.google.com ですが、実際の参照元ラベルは異なる場合があります。自社プロパティに記録された値を基準にします。

メディアを referral だけに限定しないでください。認識されたアシスタント訪問には ai-assistant が使われる場合があります。また、googlebing をすべてAI流入に分類すると、通常の検索まで含めてしまいます。

参照元別の集計と標準チャネルが一致しない場合は、実際の行と期間を比較します。その差は分類上の調査対象であり、「見えないAI流入」の測定値ではありません。重複するセッションを除外せずに、両方の合計を足してはいけません。

カスタムチャネルグループが役立つ場面

チーム独自の参照元定義を記録したい場合や、一貫した条件で過去のデータを分析したい場合に役立ちます。「管理 → データの表示 → チャネル グループ」で既存のグループをコピーし、確認済みの参照元に基づく条件を追加します。作成・編集には、編集者以上の権限が必要です。

GA4はグループ内で最初に条件が一致したチャネルへ流入を割り当てるため、順序が重要です。対象の広いチャネルとの優先順位を確認し、レポートではカスタムグループのセッション用ディメンションを選びます。独自定義であることも明記してください。グループを作ってもGoogleの標準ルールは変わらず、取得されなかった参照元も復元できません。

訪問をランディングページと成果につなげる

同じセッション範囲と期間で「ランディング ページ+クエリ文字列」を確認します。計測可能なアシスタント訪問を受けたページを特定し、想定される質問に答えているか、適切な次の行動を提示しているかを確認してください。

簡潔なレポートには、次の項目をまとめます。

  • AIの参照元またはチャネルと、その定義;
  • ランディングページと言語;
  • セッション数とエンゲージメントのあったセッション数;
  • 評価する特定のキーイベント;
  • そのイベントが発生したセッション数と、セッションのキーイベント率;
  • 購入計測を実装・検証している場合の収益。

すべてのイベントを成功として合算せず、意味のあるキーイベントを選びます。フォーム入力開始、問い合わせ送信、決済完了は別の成果です。リードの質を調べるなら、有効な見込み客の記録と照合し、公開レポートに個人情報を含めないようにします。

たとえば、仮のデータとして、AIに帰属する40セッションのうち2セッションでデモ依頼のキーイベントが発生した場合、そのイベントのセッション率は5%です。率だけでなく件数も示してください。2件の依頼だけで安定した転換優位性は証明できず、自動的に2件の有効商談になるわけでもありません。

計測の限界を明記する

帰属できないことは、影響がなかった証拠ではありません。利用可能な参照元なしで到達する訪問もあり、同意の選択、ブロック、リダイレクト、収集失敗も観測に影響します。ゼロと判断する前に設定を調査しましょう。

一方、推測だけで Direct をAI流入に変更してはいけません。参照元を確定できない場合は「帰属不明」とします。「どこで知りましたか」という任意の回答は補足になりますが、自己申告の証拠として分析ツールの帰属とは分けます。

クローラーの活動も別のシグナルです。ボットがページを取得しても、買い手の訪問や引用を意味しません。発見されやすさを調べる際はクローラーのアクセスと限界を確認し、その後で実際の回答と訪問の証拠に戻ります。

期間を比較する前に、チャネルルール、キーイベント定義、同意設定、フィルタ、集計途中の日付に変更がないか確認します。計測の変更を注記し、レポート上の変化をコンテンツの成果と取り違えないようにしてください。

流入と引用の証拠を並べて判断する

AIブランドモニタリングで、観測した質問、回答、参照元を別のビューに保ちます。流入レポートと期間をそろえつつ、各データセットがどこまでを対象にしているかを明示します。

判断の目安として、次を提案します。

  • 引用が増え、訪問が横ばい: 引用ページ、回答された質問、読者が先を読む理由を確認します。分析ツールの故障とは決めつけません。
  • 訪問が増え、有益な行動が横ばい: ランディングページの意図、次の行動、キーイベント収集を確認します。
  • 少数のデータで有益な行動が増加: 観測結果を残し、比較可能なデータを増やしてから傾向を判断します。
  • どちらも確認できない: 計測を先に確認し、次に買い手の質問とページの証拠を見直します。

AEO Mantisは、回答内の可視性を調べる側を支援します。GA4の訪問と業務記録を併せて使ってください。この手順は、個別のAI回答とコンバージョンを自動で結び付ける機能を意味しません。

レポートから確認できること
  • GA4のAI Assistant流入と、観測されたAIの引用は別の事象を測る。
  • GoogleはAIによる概要とAIモードの流入を、AI AssistantではなくOrganic Searchに分類する。
  • 参照元フィルタが分類できるのは、収集済みデータに含まれる情報だけ。
  • セッションの比較には、期間、ディメンション、フィルタ、イベント定義の一貫性が必要。
  • 成果の率には件数を添え、少数のデータでは特に慎重に判断する。

よくある質問

いいえ。収集し、帰属できるデータが対象です。参照元の欠落、収集上の制限、別のチャネルでの再訪があるため、AIの影響全体を測るものではありません。

まず標準のAI Assistantチャネルとセッションの参照元を確認します。独自の分類を明文化したい場合や、過去の比較が必要な場合にカスタムグループを検討します。

含まれません。Google Analyticsの現在の定義では、AIによる概要とAIモードはOrganic Searchに分類されます。アシスタント流入の報告ではこの範囲を明記してください。

その2種類のデータだけでは信頼できる計算はできません。引用モニタリングは回答のサンプル、GA4セッションは収集された訪問です。共通の露出分母や、クリックとの一対一の対応がありません。